24時間テレビ「風の電話」

今年の24時間テレビも感動的な番組が多くありました。視聴率、マラソンの放映で瞬間ですが40%近い数字も出ています。「風の電話」は、と言いますと18%と少し下がりますが、それでもすごい数字なんだそうです。          多くの方から感動した、涙が止まらなかったの声を頂きました。「『風の電話』の今までの放送をすべて見ているが、一番良かった」。との声も何件かありました。プロデューサーの池田さんが3ヶ月かけ制作した作品が、多くの人に認められた結果だと思います。それにしても、北上の藤沢さんの「伝えたくても伝えれない人へ」は多くの人の心をわしづかみにしたのではないかと思います。やらせを排除し、とことん真実を追求した姿勢が大きな感動を呼ぶのだという、良い例だろうと思います。

人は皆自分の人生において、自分の物語を創出し、それを生きていると考えることができます。そこには、愛する家族がいたり、恋人や友人、知人が登場します。夢や希望を持ち豊かに生きるための物語です。そして、最愛の人を失ったとき、物語はそこで中断されます。夢や希望が断ち切られることになります。突然の中断に遺された人は、自責や後悔の思いに苦しんだり、混乱し現実感の喪失を味わったり、泣けてなけて仕方なかったりとグリーフに圧倒されます。    抱えきれないほどの精神的な辛さがあっても外に出るのも、人に会うのも厭で引きこもるようになる人もいます。                     最愛の人を失った時、遺された人の悲しみを癒すのは、その人の持つ感性と想像力なのです。人間には失われたものを回復しょうとする精神の営みがあり、癒しには、亡き人に再びつながれるという想像の世界を通じて、新たな未来を創出する必要があります。

「風の電話」ボックスでの話すこと、今は亡き人とコミュニケーションを取ろうとするとき、混乱し断片的な思考回路に陥っている考えを、会話言葉として整理し話さなければなりません。自問自答は、言葉にすることで自分の考えを整理できます。自分自身に語り掛けることは、即ち、自己の発見であり、自己意識が言葉という形で現れます。それは、自分が何を悲しみ、何に怒りを感じ、何を心配しているのか明らかにしてくれます。そして、自問自答はそれまでの物語の振り返りと、新しい物語の続きの創出につながるでしょう。それら一連の行為は、断ち切られた日々を一瞬でも取り戻すことになり、遺された人たちにとっては物語の新たな展開を意識しなければならず、新しい物語の創出に生きる力を得ることが出来ます。これが「風の電話」にによるグリーフから意識の向け換えが出来ることなのだと考えています。                       北上市の藤沢さんが「風の電話」で、辛かった胸の内を吐き出したことで新たな物語の創出につながり、新しい家族が希望を持って生きて行かれることを祈っています。

「風の電話」の番組を感動的にしたもう一つの要因として、映像をバックに「千の風になって」を歌った秋川雅史さん、今まで聴いたどの千の風になってよりも良かったと感じました。本人が「風の電話」の前で歌ったなら、まだ感動的なものになったことだったでしょう。

上の写真は、インタビューが終わり羽鳥アナウンサーと記念のツーショット。番組では、羽鳥アナウンサーが涙をこえての司会も感動を与えるものでした。今後とも、「風の電話」に対する皆様の温かい共感を宜しくお願い致します。