昨年秋ごろから進めていました「風の電話」映画製作・メインキャスト・監督等が決まり情報公開することになりました。
出演者:モトーラ瀬理奈、西島秀俊、三浦友和、西田敏行
監 督:諏訪敦彦(すわのぶひろ)『Ⅿ/OTHER』『ライオンは今夜死ぬ』
劇場公開は、ブロードメディア・スタジオの配給により、2020年の初春を予定しています。この映画は一人の少女が広島から故郷の岩手に帰り、「風の電話」にたどり着くまでの道程を通して、”傷ついた心の救済”と、私たちが忘れかけている大切なものを映像を通して刻み付けて行く内容です。
クランクインにあたり諏訪監督と私のコメントが紹介されました。
【諏訪敦彦監督】
スマホを片時も手羽すことが出来ないでいる私たちは、まるで片手の操作だけであらゆる世界につながっているという錯覚に陥ります。しかし、そう簡単にはつながらない人や世界というのがあることを、私たちは忘忘れてしまっているのかもしれません。「風の電話」は岩手県大槌町の丘にひっそりと置かれています。分かりやすい標識や、案内図はなく、「さあ、自分の力でここまでやっておいで」と私たちに旅を誘っているかのようです。熊野詣での時代から、旅は生まれ変わるための再生の行為です。私たちも傷ついた主人公ハルの魂と共に、「風の電話」を目指して旅をしてみようと思います。私としては、日本を舞台にした久しぶり撮影となりますが、その道しるべのように、素晴らしい出演者たちが参加してくれることになりました参加してくれることになりました。映画は何かを見せるものであると同時に、見えない何かを創造させるものでもあると思います。この映画がその創造の力を回復できる旅になることを旅願っています。
【佐々木 格「風の電話」設置者】
会えなくなった人に想いを伝える電話「風の電話」。亡き人とつながれるという思いが、人に生きる希望を与えることができます。人は人生において、自分の物語を創出し、それを生きていると考えることが出来ます。最愛の人を失った時、遺された人の悲しみを癒すのはその人の持つ感性と想像力です。人間には、失ったものを取り戻したいと切望する想いがあります。癒しには亡き人に再開できる、再びつながれるという想像を通して新しい物語が必要となります。
この度、「風の電話」の映画化が決まりました。大震災で両親を亡くした主人公ハルは、旅の途中で様々な人たちの優しさに触れ少しづつ心を開いていきます。故郷の岩手県大槌町で「風の電話」を訪ね、自問自答する中で、どんな時にも人生には意味があることに気付きます。自分は今「人生から問いかけられている」だから、たとえ今がどんなに苦しくても全てを投げ出す必要はないのだと。
「風の電話」での撮影は4月30日となります。
この映画は2020年初春全国ロードショーになります。