「風の電話」建て替え募金のお願い

「『風の電話』倒壊の危機」のメディア報道に30件ほどの情報が寄せられました。木製の格子付きボックス、アルミ製の格子のないボックス、何処そこにあるという情報、募金活動を始めたいという情報、実際に募金を贈ってくれた人、取り合えず倒れないように応急措置をしましょうと茨城県から大工さんを連れてくるNPO団体等々、皆さんの「風の電話」に寄せるい気持ちに感動しています。

ここ1カ月ほど「風の電話」音楽祭ライブ&トーク開催準備に忙殺され、情報を提供された皆さんとの対応が疎かになったことをお詫びいたします。音楽祭も無事終わり、気持ちを切り替え電話ボックスをどうするか考えています。

私としては、木製ボックスは設置環境からやはり3、4年で腐食してしまい同じ騒ぎを繰り返すと心配されます。また、アルミ製ボックスはその心配がないのですが、現在使用中の格子付きボックスが「風の電話」として海外にも定着していることから、今のスタイルを継承していきたいと思います。新しく作るとなれば100万円弱の資金が必要となります。(東亜通信工業より見積もり)

音楽祭ライブ&トーク終了後詩人の里さんから販売して電話ボックス建て替えの資金に役立ててと詩ハガキ2種類(w君の一歩、かなしみの旅)とB4Ⅿサイズの詩「Grant  me~叶えてください」を頂きました。これと私の講演内容である「風の電話から宮沢賢治へ」を執筆した著書「風の電話」また、音楽祭で最後に参加者全員で歌われた風の電話CDをセットにし募金も含め1万円/セットで販売いたします。

限定25セット

振込先:ゆうちょ銀行 普通預金  店名:八三八  店番:838

口座番号:1938776

氏名:ベルガ―ディア鯨山 佐々木 格

※ご希望の方は電話申し込みして下さい。上記口座に振込確認後レターパックにて品物をお送りいたします。

電話:0193-44-2544(佐々木 格)

風の電話音楽祭ライブ&トーク新緑の森に響きわたる

 

 

4月29日、30日の2日間にわたり、第1回「風の電話」音楽祭ライブ&トークが開催されました。両日とも天候に恵まれ、木の葉の間から漏れる日差しを浴びながらそれぞれに豊かな気持ちになった日を過ごすことが出来ました。関係者の皆様には心より感謝申し上げます。

この音楽祭は、「被災地における」、「被災者による」、「被災者のための」音楽祭として計画されました。被災地の3人(佐々木、大久保、臺)が実行委員会をつくり企画し、出演者の皆様の協力の基に実現することが出来ました手作りの音楽祭です。我々3人に共通するのはお金がないということです。ですから出演者の皆様には交通費、宿泊費、出演料なしでそれでも良ければとしてお願いしてきました。

我々の目指す「心の復興」とは、被災地の一人ひとりの皆さんが震災前に持っていた小さくても将来に夢と希望を持てる生きがいを取り戻すことだと思っています。今被災地は「明るい未来像」をもとめています。「明るい未来像」は夢を見ることから始まります。あるべき姿をしっかり思い描くにはそのための原動力が必要です。音楽を始めとする文化、芸術には夢を創造する力があります。文化や芸術がやるべきことは夢を届けるこ戸だと考えています。

かって、岩手の風土が生んだ宮沢賢治は、度重なる冷害、旱害に苦しむ農民の姿に苦しい辛いだけの労働ではなく、明るい楽しいものでなければならないと羅須地人協会で農村の青年男女を集め、音楽や演劇活動をしました。今、被災地は震災から7年が経過しましたが今も喪失の悲しみに辛い思いを抱えている人たちが多くいます。まさに賢治さんの時代と重なります。この音楽祭を通じ参加された皆様と共に苦しんでいる方々の悲しみに寄り添い、分かち合い、支え合う大切さを伝えていきたいと思います。

今回、遠くは和歌山県、大阪府、愛知県からの参加者もありました。また、手弁当で出演を了解して頂いた出演者の皆様には頭が下がります。大阪からの詩人里みちこさん、名古屋からのシャンソン歌手の堀田さちこさん、宮城から駆け付けたジャズ、シャンソンピアニスト金崎裕行さん、東京からのジャズトランぺッター臺隆裕さんとジャズピアニストの砂川玲誉さん。そして、地元大槌のミュージシャンNORISHIGEさん、キッズ合唱団のあぐどまめ、子どもたちのヴァイオリン教室エル・システマ、ブラスバンドの大槌ウインドオーケストラさん、釜石からのグループコスミス、ブラック・カマリンズさん、和楽器奏者の大久保正人さん本当に有難うございました、そしてご苦労様でした。

全出演者終了後、参加者、出演者交じり懇親パーティではさらに盛り上がりました。アーチスト同士がそれぞれセッションを約束し、また他の地域での出演を要請されたり、今度いつやるのか等々、第1回目としては大きな手ごたいを感じました。

2日目は、私と里みちこさんの講演会でした。私の講演内容は「風の電話から宮沢賢治へ」でした。「風の電話」は逢えなくなった人に想いを伝える電話です。感性と想像力の世界であり、それらを育てることにより、誰でもが絶望する状態から心の安定を取り戻すことが出来るのです。そして、誰でもが生きていく上でそれらが必要なことなのだと理解できるでしょう。また、森の図書館は本を読むだけの場所ではなく、本を読んで遊ぶところであり、遊びながら自ら学びとる姿勢をそだてるところです。感性を育て見えないものを観る、聞こえないものを聴けるようになり多方面から物事を考えるようになり始めて物事の本質がわかるようになります。宮沢賢治とのつながりは、人は皆自然の中の一部であり自然から人間としての生き方であり、動植物との接し方、農作物の保存の仕方等自然と共存していかなければならないこと。被災地の私たちは多くの人の助けがあって今生きていくことが出来ている。その私たちは無念の内に亡くなった方たち、これから生まれてくる子供たちに対してどの様に生きなければならないか責任があります。一つの道標として宮沢賢治の「利他の精神」があり他人のための役立つ、苦しんでいる人がいれば手を差し伸べるという生き方を目指していかなければならないという話でした。

また、里みちこさんの詩語りは、東日本大震災をテーマにした「天からの石文」の詩語りがメーンになり、会場にも5,5mの詩が展示され、自作の詩を読みながら創作時の思いや背景などを語りかけていました。里さんの作品の一つに「創から」には、傷つくことから/気づく/気づくことから築いてゆける/築く過程で絆ができる/創の裂けめから/新しい我が生まれて/命がだんだん/立つてゆく・・・・・が披露されていました。里さんと私は表現する方法は異なりますが、同じ感性を持ち、その感性を育てていかなければならないことを共に訴えていました。

二日間の参加者は、出入りを含めて300余名を数え予想以上の人たちの共感を得ることが出来ました。出演者、参加者、お手伝いして頂いた秀明会のボランティアの皆さん、大槌宮沢賢治研究会の皆さんありがとうございました。また、千葉県鎌ヶ谷の花を贈る会提供のクリスマスローズ苗を格安で販売し売上金と、現場での募金の合計4万円は槌音プロジェクトの、大槌に音楽ホールを創る活動資金と大槌宮沢賢治研究会の詩碑建立資金として半々に分けて活用させていただきます。皆さんの協力で有意義な楽しい音楽祭ライブ&トークを開催させて頂きました重ねてお礼申し上げます。有難うございました。

「風の電話」倒壊の危機に

東日本大震災から7年、愛する人を失った遺族や大切な人を亡くし喪失感を抱えた人たちの心の支えとなってきた「風の電話」が腐食倒壊の危機にさらされています。

元々屋内用で木製の電話ボックスにペンキ塗装し、屋根をかけて屋外で使用しているため無理があります。また、基礎コンクリート打設はしているものの周囲の湿地環境は木製ボックスには条件が良いとは言えません。

「風の電話」は2015年の1月に木製固定部分の腐食と強風により倒壊し、地元ボランティアの応援で再び立ち上げられました。その時は、腐食した部分を切り取り新しい材料を継ぎ足して再生したのですが、あれから3年また同じ状況が懸念されるようになってきました。

そもそも「風の電話」の構想は、街角にあったNTTの電話ボックスを見た時にガーデンオブジェとして使えたらと思ったことに端を発しており、屋外に設置するものは耐久性を考慮すればアルミ製でなければならないと考えていました。ある時、釜石のホテル前で撤去していた白い格子のアルミ製電話ボックスを譲ってくれるよう交渉したのですが、スクラップ化するということで手に入れることができなかった経緯がありました。そのような事情から木製ボックスを使っている状況になっています。

過日、英国の象徴である赤い電話ボックスが携帯電話の普及で利用者が減少し各地で撤去される中、小さなカフェや図書館などに改装して残そうとする取り組みが広がっているという記事を見ました。設置主体の英ブリティッシュ・テレコム(BT)が希望する自治体や企業に売却するサービスをしているのだそうです。これを見て日本企業との考え方、また大きな意味で、古い物でも良いものは大切に利用するという国民性の違いが表れていると感じました。ガーデンでもそうですが、日本でイングリッシュガーデンを一生懸命真似てガーデンづくりをしても、英国人の「物を大切にする」「古い物でも大事に使う」「自然の姿を尊ぶ」という精神を理解しないでつくっても、単なる真似事にしかならないのです。イングリッシュガーデンもどきにしかならないと分かります。

話がわき道にそれましたが昨今、世界中で大災害、紛争、テロ、事故により多くの人たちが犠牲になり、深い悲しみを抱えている方々も大勢いる状況にあります。大切な人を失う喪失感や悲しみは世界中の人たちに共通しています。そのような現状から「風の電話」は世界各地から共感を得て多くの人が訪れています。人の持つ感性や想像力また、電話ボックスやその場の雰囲気、音、匂いまでも含めその「場」の力が大切な人を亡くした喪失感を癒してくれるのだと思います。今なくすわけにはいきません。

しかし、電話ボックスが今、腐食倒壊の危機にあります。日本国内にもまだ、NTTのアルミ製格子造りのクラシカルな電話ボックスが残っている地域があると思います。取り外す予定或いは、取り外しまだスクラップ化されていない物がありましたなら是非譲っていただきたいと思います。ご連絡をお待ちしています。

連絡先:佐々木 格 0193-44-2544

 

 

 

7年前のあの日

7年前のあの日、多くの人たちが犠牲になった。誰も望んで亡くなった人はいないだろう。もっともっと何とかして生きたかったはずだ。だから最期の最期まで生きる努力をしたのだろう。しかし、叶わないと知った時、家族の無事を祈って逝ったと思う。また、遺された家族も最後に一言、言葉をかけてやりたかったはずです。しかし、その願いも叶わず一人旅立たせてしまった。

なぜ、臨月まじかの妊婦が犠牲にならなければないのか。なぜ、生後間もない赤ん坊が母親の手から奪われなければならないのか。なぜ、結婚式をまじかに控えた二人が波に飲み込まれなければならないのか。なぜ、ランドセルを背負い入学式を楽しみにしていた子供が犠牲にならなければないのか。なぜ、家を新築し鍵の受け渡しをしたばかりの人が犠牲にならなければないのか。それぞれの人たちは幸福の絶頂にあったのだが一瞬でその幸せが奪われてしまった。

あの日、町が壊滅状態になった。多くの遺体が仮安置所に並べられた。寒い年で路地の草花もまだ咲いていなかった。安置所でブルーシートにくるまれた遺体は何の供養もされないままただ並べられていた・・・・。2週間後ぐらいに寒さに首を縮めたような花丈の短い水仙がガーデンに咲くようになった。コップに水仙数本とネコヤナギを入れ、妻が安置所に置いた。3:11が来ると水仙の花と涙と共にあの日を思い出す。