会えなくなった大切な人へ、想いを伝える「風の電話」。昨年暮れまでに1万3千人の利用者を数え、多くの皆様の心のよりどころとして、ただそこにあった風の電話が昨日の強風で倒壊してしまいました。
確かに昨日は、正午ぐらいから恐ろしいほどの強風が吹き荒れ、日中の気温も-3℃という状況でした。それでも鍛冶工房で片付け作業をし、夕方4時半頃には電話BOX内の整えと、日めくりをして家に入りました。この時までは健在でした。今朝になり、何気なく見た景色に電話BOXは無く無残に散らばっていました。
瞬時に想いは、必要あって電話に来る人にこの無残な姿は見せられないということでした。心にグリーフを抱えた人がこの状況を見たら癒しどころか益々グリーフが強まってしまう恐れがある。早く片付けなければということでした。
しかし、その前にこの風の電話をいち早く取り上げた記者にだけは連絡するのが礼儀だと思い電話をしています。記者もすぐに来て、昼の電子版にアップしていました。
壊れた原因の第1は、やはり強風(瞬間26.9m/毎秒)でしょう。次いで、元々電話BOXは屋内用の物に屋根を取着け屋外で使用しているため、基礎に触れている木部分が腐食気味になつていたこと。第3に高台移転、三陸縦貫道工事による森林の伐採で自然環境の変化等(風の動き)が推定されます。
以上のことから取れる対策は、屋外用のアルミ製の電話BOXに置き換えることだと考えますが・・・・・・・となると・・・・・・・・・・うーん。
アルミ製の電話BOXについては製造元、費用等を確認しなければ再建についてなんとも答えられませんのでしばらくの間時間をいただきたいと思います。
いち早く片付けの「お手伝いします」と遠野まごころネットの臼沢副理事長から電話があり、明日手伝ってもらい電話BOXの移動することにしました。それから家の電話が鳴りっぱなしの状態でした。インターネットを見たテレビ、新聞社の取材申し込み。団体、個人のお見舞いの等々。社会性の大きさを知らされました!「自分が倒れてもこのような状況にはならないだろうなー・・・・・・・」。
今後のことは、昨日の今日でありまだ何も決められない状況ですが、只いえることは今も電話を必要とする方が何人か訪ねて来ますので、仮の電話設置場所を確保しなければと言う思いです・・・・。場所には充分注意を払わなければなりません。近くに「森の図書館」がありますが、心のケアの場合他人と頻繁に接触する場所は適切ではありません。そこで、昨日来片付けをしてきた鍛冶工房を仮の風の電話場所にすることにいたしました。
当分の間、不便をかけると思いますが様子を見てみたいと思っています。