宮沢賢治詩碑建立工事の進捗状況

写真上から、設置場所に捨てコンを打ち、鉄筋を組み、型枠を取り付けコンクリートを流した状態。4日ほど置いて型枠を外した状態。黒御影石がはめ込まれる凹みも見られる。碑身に碑文を刻む黒御影石を嵌める凹みを手作業で加工している。台座下部に接着される自然石。自然石を切り出し作業。台座上部に取り付けられる磨き白御影石。下の2枚は碑身及び台座の凹み部分に嵌め込まれる黒御影石の磨いたもの。

それぞれの場所で各作業が行われており、3月8日に25トンクレーン車にて現場の台座に碑身を設置、その後に各パーツの接着取付となります。これから碑文及び副碑文の刻印になりますので文章の慎重なチェックが必要となります。

全て設置が終わった後、研究会メンバーによる台座周りに芝生と銀どろの木を植えて「旅程幻想」詩碑建立が完成となります。只、ホームセンターに芝生の入荷次第になりますので、場合によっては芝生は後作業となる可能性があります。イメージをして作業を進めているのですが、実際できてみなければイメージ通りかどうかわからないところもあります。皆さんのご期待に副うものであれば良いのですが。

 

 

 

宮沢賢治「旅程幻想」詩碑建立工事始まる

宮沢賢治がイーハトーブ三陸海岸を旅行した1925年、大槌川河原で詠んだと推定される「旅程幻想」の詩碑建立工事が大槌駅隣で始まりました。

これに先立って、12月11日から1月31日まで開始したクラウドファンディングでは、多くの皆さまがたよりご支援いただき、目標の150万円を上回る169.5万円が集まり見事目標達成することが出来ました。ありがとうございました。しかし、これからがまたひと苦労で、工事打合せ、除幕式準備、対外折衝と毎週会員が集まり進捗状況を話し合い、3月16日の除幕式まで気の抜けない日が続きます。

工事現場では、3月24日から開通する三陸リアス線釜石―宮古間の試運転が始まっており、上の写真に大槌駅に停車しているディーゼル車が見えます。

「旅程幻想」詩碑建立されますと、三陸海岸旅行で詠んだ6篇の詩碑が揃うことになり、これらを結ぶ新たな賢治の旅を追体験する周遊ルートづくりが可能となります。その時は、各市町村連携した体制で我々が皆さんをご案内いたします。乞うご期待!

 

レディーフォーでクラウドファンディングのプロジェクトを始めましたご支援よろしくお願いいたします!

1925年(大正14年)1月5日、雪の花巻を東北本線最終列車に乗った宮沢賢治は八戸駅で八戸線に乗り換え種市へ、・・・・4泊5日のイーハトーブ三陸海岸の旅が始まった。この旅で花巻出発前に詠んだ「異土への出発」をはじめ「暁穹への嫉妬」「発動機船Ⅰ、Ⅱ,Ⅲ」「旅程幻想」「峠」の七編の詩を詠んでいます。

私の住んでいる大槌町と関係ある詩は、薔薇輝石を詠んだ「暁穹への嫉妬」と大槌川原で詠んだ「旅程幻想」の二つがあります。

東日本大震災後、被災地に生き残った我々は無念のうちに亡くなった方々や、これから生まれてくる子供たちに「どう生きなければならないか示す責任がある」と考え、宮沢賢治の「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はありえない」の基、「利他の精神」を道標として、またそれらの活動を可視化するとして二つの詩碑建立を計画しました。

2016年「暁穹への嫉妬」を、日の出を望む浪板海岸花ホテルはまぎく駐車場わきに建立しました。二基目となる「旅程幻想」の詩碑は、新しくなる大槌駅舎わきに建立することになりました。

将来的にはこれらの詩を結ぶ久慈から釜石まで、テーマ性のある新しい周遊ルートを開発。我々のガイドで全国の賢治フアンを、謎の多いイーハトーブ三陸海岸旅行を追体験する企画の提案を行い、被災地の交流人口の拡大につなげ、文学による心の復興を図っていきたいと考えています。詳細は下記のURLをご覧ください。

https://readyfor.jp/projects/kenji-shihi

宮沢賢治も見た薔薇輝石探索会を開催します

大槌宮沢賢治研究会の恒例行事となっている薔薇輝石探索会を行います。

  • 開催日:12月9日(土)
  • 時 間:9:00~12:00
  • 集合場所:浪板第2仮設前
  • 準備する物:ハンマー、ゴーグル、軍手、水筒
  • 山を歩きますので長靴又は、トレッキングシューズ着用して下さい。

尚、当日の18:00~21:00ce-cafeに於いて、忘年会を開催いたします。会費は3000円(飲み物代別途)どちらも誰でも参加できます。希望者はご連絡ください。電話 0193-44-2544 佐々木まで。(7日〆切)

石と賢治のミュージアム 「ブドリとネリ」の会と交流、連携

去る10月9日、一関市石と賢治のミュージアムの「ブドリとネリの会」の皆さん21名が大槌宮沢賢治研究会との移動研修にやってきました。

研修の目的は3.11大震災で大被害と多数の被災犠牲者を出した大槌町で宮沢賢治に繋がる復興活動を展開している大槌宮沢賢治研究会の人々の話と「風の電話」や「森の図書館」新たに建立された賢治詩碑などの見学をし、また復興が進む町の現状、その現場を訪ねるというものでした。

10時30分の到着予定が1時間ほど遅れたため、私の講話「風の電話と宮沢賢治研究会活動」と宮村副会長の「心と体の復興を目指して」の講話は急ぎ足の内容で皆さんに十分内容が伝わったか心配しています。

「風の電話」、「森の図書館」見学を簡単にすまし、近くの民宿で豪華な昼食をいただきゆっくりくつろいだ後、宮沢賢治詩碑「暁穹への嫉妬」を見学、記念撮影の後大槌町内の復興状況を見学、ひょっこりひょうたん島のモデル蓬莱島を当会員の赤崎幾哉さんの名ガイドで楽しく案内して頂きました。

我々大槌宮沢賢治研究会は賢治の詩碑をめぐる新しい切り口の物語性のあるツアーを企画しています。今日まで数多くの研究者が賢治についてその研究成果を発表していますが、その地域、地元の人でなければ分からない逸話等々を掘り起こし、それらを地元の人に語ってもらう、その為の交流・連携を進めています。北三陸、南三陸そして内陸の一関と交流を進めてきました、次には遠野、花巻、石鳥谷等賢治の会は至る所にあります。我々もまだ出来たばかりの会ですが、数多くの会と交流させていただき見聞を広めていきたいと考えています。どうかよろしくご指導をお願いいたします。