3・16 宮沢賢治の詩碑「旅程幻想」除幕式

除幕式が無事済ませることができました。これもひとえに皆様方のお陰様です。今、ホッとして鼻歌を歌いながらブログを書いています。屋外の式典のため天候には最大の気を使いました。予報では曇りのち雨、式典も雨になった場合の話し合いに時間を費やしました。

しかし、当日は晴れ!屋外の場合天候次第で八割がた成功が約束されたようなものだが、式典はそれを何十倍も上回る感動的なものでした。詩「旅程幻想」の朗読、慰霊の尺八演奏、エルシステマジャパン大槌の子供たちによるバィオリン演奏、金澤神楽舞等々、宮沢賢治の詩碑でありますが、我々賢治研究会の建立の想いその精神を理解するならば、大震災で無念の思いでなくなった方々にとっては慰霊の碑であり、これからの子供たちにとっては賢治に触れる機会となになり、災害を語り継ぐ記念碑になると考えています。そうした思いが出席者全員にに伝わり感動となり涙ぐむ方もいました。

詩碑も出席者の感動を呼ぶ重厚な仕上がりであり、これから大槌の交流人口の拡大の要として大槌駅と共に皆さんに愛されていくものと思います。計らずも、一基目の詩碑「暁穹への嫉妬」が宿泊施設であるホテルの海を望む場所に建立され、今回二基目の詩碑が旅する人々の玄関口、大槌駅舎となりに建立されたということはこれからの我々の活動を暗示していると見ることが出来ます。元より、詩碑が完成したから終わりではなく、これは新たな始まりだと考えていますのでこれからの活動は、イーハトーブ三陸海岸を結ぶ各市町村と連携し、全国の賢治フアン及び生き方を模索している人たち、また国連のSDGs(エスディジーズ)の精神『誰も置き去りにしない』ということは、賢治さんの言う「世界が全体幸福にならないうちは個人の幸福はありえない」とする「みんなで幸せになろう」ということと同じだと考えています。これらに共感する人たちをテーマ性のある新たな周遊ルートを開拓し、賢治の三陸紀行を追体験すると共に地元の者でなければ知り得ない事柄を紹介するツアーを考えています。

 

間に合いそうです

詩碑建立も台座に詩身の石がセットされ、詩文が刻まれた黒御影石が嵌め込まれました。写真は接着のため発砲スチロールで詩文を保護し、ベルトで固定しているところです。私もまだ見ていません。

真ん中の写真は、裏側の台座部分でクラウドファンディングで5万円以上の方々の返礼品としてお名前を刻むという約束通り、刻印して取付たものです。

下の写真は詩碑建立の趣旨を刻んだものです。これは宮沢賢治の詩碑ですがその趣旨をご理解いただくならば、無念のちに亡くなられた方にとっては慰霊の碑となり、これから生まれてくる子供たちにとっては賢治にふれる機会となる記念の碑になると考えています。これら2基「暁穹への嫉妬」「旅程幻想」の完成は我々大槌宮沢賢治研究会活動の終わりではなく活動の始まりにすぎません。賢治の「利他の精神」を道標に、被災地のみならず世界中,korekaraすべての人びとはどう生きなければならないかの追求と、イーハトーブ三陸海岸のテーマ性のある周遊ルート開発、それらを踏まえた交流人口の拡大を図っていかなければ、三陸の被災地が再び甦ることはないだろうと考えます。全国の賢治ファンの皆さんどうぞ我々の想いをご理解の上三陸にいらして下さい、お待ちしています。

宮沢賢治詩碑建立工事の進捗状況

写真上から、設置場所に捨てコンを打ち、鉄筋を組み、型枠を取り付けコンクリートを流した状態。4日ほど置いて型枠を外した状態。黒御影石がはめ込まれる凹みも見られる。碑身に碑文を刻む黒御影石を嵌める凹みを手作業で加工している。台座下部に接着される自然石。自然石を切り出し作業。台座上部に取り付けられる磨き白御影石。下の2枚は碑身及び台座の凹み部分に嵌め込まれる黒御影石の磨いたもの。

それぞれの場所で各作業が行われており、3月8日に25トンクレーン車にて現場の台座に碑身を設置、その後に各パーツの接着取付となります。これから碑文及び副碑文の刻印になりますので文章の慎重なチェックが必要となります。

全て設置が終わった後、研究会メンバーによる台座周りに芝生と銀どろの木を植えて「旅程幻想」詩碑建立が完成となります。只、ホームセンターに芝生の入荷次第になりますので、場合によっては芝生は後作業となる可能性があります。イメージをして作業を進めているのですが、実際できてみなければイメージ通りかどうかわからないところもあります。皆さんのご期待に副うものであれば良いのですが。

 

 

 

宮沢賢治「旅程幻想」詩碑建立工事始まる

宮沢賢治がイーハトーブ三陸海岸を旅行した1925年、大槌川河原で詠んだと推定される「旅程幻想」の詩碑建立工事が大槌駅隣で始まりました。

これに先立って、12月11日から1月31日まで開始したクラウドファンディングでは、多くの皆さまがたよりご支援いただき、目標の150万円を上回る169.5万円が集まり見事目標達成することが出来ました。ありがとうございました。しかし、これからがまたひと苦労で、工事打合せ、除幕式準備、対外折衝と毎週会員が集まり進捗状況を話し合い、3月16日の除幕式まで気の抜けない日が続きます。

工事現場では、3月24日から開通する三陸リアス線釜石―宮古間の試運転が始まっており、上の写真に大槌駅に停車しているディーゼル車が見えます。

「旅程幻想」詩碑建立されますと、三陸海岸旅行で詠んだ6篇の詩碑が揃うことになり、これらを結ぶ新たな賢治の旅を追体験する周遊ルートづくりが可能となります。その時は、各市町村連携した体制で我々が皆さんをご案内いたします。乞うご期待!

 

レディーフォーでクラウドファンディングのプロジェクトを始めましたご支援よろしくお願いいたします!

1925年(大正14年)1月5日、雪の花巻を東北本線最終列車に乗った宮沢賢治は八戸駅で八戸線に乗り換え種市へ、・・・・4泊5日のイーハトーブ三陸海岸の旅が始まった。この旅で花巻出発前に詠んだ「異土への出発」をはじめ「暁穹への嫉妬」「発動機船Ⅰ、Ⅱ,Ⅲ」「旅程幻想」「峠」の七編の詩を詠んでいます。

私の住んでいる大槌町と関係ある詩は、薔薇輝石を詠んだ「暁穹への嫉妬」と大槌川原で詠んだ「旅程幻想」の二つがあります。

東日本大震災後、被災地に生き残った我々は無念のうちに亡くなった方々や、これから生まれてくる子供たちに「どう生きなければならないか示す責任がある」と考え、宮沢賢治の「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はありえない」の基、「利他の精神」を道標として、またそれらの活動を可視化するとして二つの詩碑建立を計画しました。

2016年「暁穹への嫉妬」を、日の出を望む浪板海岸花ホテルはまぎく駐車場わきに建立しました。二基目となる「旅程幻想」の詩碑は、新しくなる大槌駅舎わきに建立することになりました。

将来的にはこれらの詩を結ぶ久慈から釜石まで、テーマ性のある新しい周遊ルートを開発。我々のガイドで全国の賢治フアンを、謎の多いイーハトーブ三陸海岸旅行を追体験する企画の提案を行い、被災地の交流人口の拡大につなげ、文学による心の復興を図っていきたいと考えています。詳細は下記のURLをご覧ください。

https://readyfor.jp/projects/kenji-shihi