新しい希望に満ちた年に!

新年明けましておめでとうございます。

昨年は、多くの皆様にご協力いただき「風の電話」「森の図書館」に関わる活動を推進することが出来ました。ありがとうございました。

今年も被災地の「心の復興」を旗印に心のケア、感性の育みをメインに、更には芸術、文化面からの活動推進を考えております。昨年同様のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

さて、大震災から4年目の年を迎え、地域の様相は大きく変わりつつあります。私の住む浪板地区も例外でなく、高台移転の土地造成の工事が昨年6月から始まりました。 家の裏に会った杉林は全て伐採され、地表土を剥がされ、柔らかい地盤を改良するためセメントを混ぜられ固められました。

今度は、境界際を深く掘り下げ、コンクリートブロックを積み上2~3メートルの擁壁を築き段々状の宅地を造成するのだという。無機質なコンクリートブロックの壁、子供達の遊び場の自然環境も何もあったもんではない。

町づくり、景観づくりの意見を聞きには来るが反映されることはほとんど無い。低地は浸水区域、また高台では土地収得も難しい、仮設暮らしも4年目を迎える等々問題を多く抱えている状況も理解できる。しかし、自然環境や周囲との景観を無視した目先の問題解決優先と見える街づくり地域づくりには、大きな危惧を感じています。

今年も元旦恒例となった「天の叫び地の怒り」の本を持ってツリーハウスに籠った。 「木ッ木の森」の周りの杉林が無くなったとはいえ、正面の雑木達は健在である。ストーブを焚いて湯を沸かしウイスキーのお湯割りをマグカップ一杯につくり、チェアーハンモックに身を委ねると、外の木々と一体になり青空の中をゆれる。

部屋の中を見渡すと、ランプもストーブの上からぶらさがっている自在鍵も、同じようにゆれている。風が裸木を揺らし吹きぬけると、ゴーといううなり声に続きコンコン、タンタン,カンカンとツリーハウスが全体が歌いだす。ドアに付けたカウベルがひときわ高い音をカランコロンと鳴らす。

皆元気で生きているなーと感じる瞬間です。今年も楽しいことが一杯起きそうな予感がします。

昨年12月から開催中の宮澤賢治展「イーハトーヴォと三陸海岸」今年は、期間中に賢治研究者を招いての講演会、また大槌宮澤賢治研究会(仮称)の発足をはじめ、賢治の詩碑建立の募金活動を開始したいと考えております。

ベルガーディア鯨山の「心の復興」活動と共に、賢治の詩碑建立募金活動にも皆様のご支援とご協力をよろしくお願いいたします。

皆ですばらしい町大槌を創ろう!!

宮沢賢治展「イーハトーヴォ海岸と薔薇輝石」

本日(13日)より大槌町中央公民館ロビーにて宮沢賢治展「イーハトーヴォ海岸と薔薇輝石」を開催しています。

1年前からの企画でしたが、この間に賢治記念館の館長が替わったり、展示場リニューアルの為、記念館での現展示期間が9月29日までの期間が11月30日まで延長になったりと紆余曲折がありましたが何とか開催にこぎつけました。ひとえに大槌町教育委員会のご尽力のお陰だと思っています。

今後の計画といたしましては、年明け後、「大槌町宮沢賢治研究会」(仮称)の立上げ、賢治を学ぶ連続講座等を考えております。また、大槌町ゆかりの詩碑「暁への嫉妬」「旅程幻想」建立のための募金活動をはじめたいと考えております。詳細は後日明らかに致します。

その際は皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

世界のクリスマス絵本&写真展

ベルガーディア鯨山「森の図書館ギャラリー」では、下記要領で世界のクリスマス絵本展を開催します。絵本展は、昨年以上に絵本を充実させ、更に電飾やライトアップされたクリスマス写真も併せて展示します。どうぞご高覧ください。

ベルガーディア鯨山では、南ロータリークラブ有志の皆さんの協力のもと、今後も写真のテーマを設定し、シリーズで地域と全国を比較対象してみる写真展を企画しています。

開催日 : 2014年12月10日~12月25日(毎週月曜日定休)
時  間: 午前10:00~16:00
会  場: ベルガーディア鯨山「森の図書館ギャラリー」
入場料 : 無料
主  催: ベルガーディア鯨山
協  賛: 神奈川県南ロータリークラブ有志
後  援: 大槌町教育委員会
問い合わせ: 0193-44-2544

ツリークライミングで空中散歩

日中の気温が0℃まで下がり、時おり小雪が舞う中、6名の参加者がツリークライミングを楽しみました。

まず、森の木々達に一緒に楽しませて頂きますと挨拶をして森に入り、適当な木の枝を見つけ、皮袋に鉛の粒の入った錘を投げて紐を引っ掛けます。

次に枝を傷めないようにビニールの蛇腹管にロープを通して、引っ掛けた紐にくくり付け木の枝まで引き上げ、ロープをなんだか難しい結び方でループ状に結びます。

後は、自分の体にサドルを取り付けサドルとロープを帷子で結び、ロープの片側にフットロープを結びそれに足を入れ全体重をかけます。その時難しいロープの結び目が緩みそれを手で押し上げしながら上へ上へと上がっていくのです。片側のフットロープから足を外し全体重をもう一方のロープにかかっている時にはロープは絶対緩みません、身体は空中に宙吊りの状態です。

普段、ツリーハウスの上(2メートル)の高さから景色を眺めていますが、今日は、5メートルの高さ(ツリーハウスの屋根より上)から森を眺めることが出来ました。

恐怖感は無かったです。木の上の枝が身近になり「やあ!お前、元気だったか」という懐かしい感じでした。

次回は、気候が暖かくなった頃にやりましょうと約束して、こばきよ先生と娘さんのゆかさんとお別れしました。

重さ8.5トンの石運搬する

被災地復興にはいろいろな視点があると思いますが、文化、芸術の香りのしない処に真の復興はありえないと考えています。

昨年4月から5月にかけ、宮沢賢治童話展を開催した折、知見したことに、1919年賢治が「大槌産の薔薇輝石を使って、宝飾品を作る仕事をしたい」と、父親政治郎に手紙を送っていることがあります。かつて、マンガン鉱石を採掘した大槌鉱山、浪板鉱山に探索に行き、賢治が捜し求めたであろう薔薇輝石を見つけて展示しました。

以来、薔薇輝石の研磨した商品化。また薔薇輝石を詠んだ「暁穹への嫉妬」の詩碑を大槌の地に建立したいと考えてきました。

詩碑の適地として、「曙」の空を望める浪板海岸を決め、三陸国立公園を管理する、環境省東北地方環境事務所自然保護官を訪ね、許可申請書提出の手続きの確認。花巻市賢治記念館と「イーハトーブと三陸海岸」の展示資料の借受交渉を行ってきました。

一方で石碑用の石探しをしていましたところ、O氏のご好意で選定することが出来ました。昨日(11月6日)、この石(2,500×1,800㎜)、重量8.5tを文字を刻む石材店まで、クレーン、トレーラを使い運搬することが出来ました。これらの作業はH氏のご好意で実施できています。多くの皆様の協力でここまできています。

今後の予定としては、12月中旬に宮沢賢治が、1925年1月5日に夜行列車で雪の花巻を出発し、翌6日早朝、八戸駅に着いてから三陸海岸を宮古、大槌、釜石と歩き、9日に花巻に戻った旅程を詩とパネル写真で紹介する「イーハトーブと三陸海岸」の企画展を開催。

同時に「大槌宮沢賢治研究会(仮称)」なるものを立ち上げ、大槌と賢治の関わりを、地元に定着させたいと考えています。

また、詩碑建立の募金活動をはじめ、多くの皆様の協力で詩碑建立を実現させ、近い将来、花巻を中心に遠野、釜石、大槌、西は秋田までの「文学メルヘン街道構想」に繋げ、大槌町の交流人口増大、観光振興に寄与できるものと考えます。どうぞ皆様のご意見をお待ちしています。